1: 白夜φ ★ 2013/11/14 00:52:45
2013年11月12日
独立行政法人理化学研究所
不完全な糖鎖をきれいに分解するメカニズムを発見
-タンパク質に機能を付加する糖鎖修飾の品質管理機構解明へ一歩-


世界で最も品質管理に優れた製品作りを行っている国が日本です。
生産現場から提案するという「カイゼン」もすっかり世界共通語になっているようで、品質管理のスペシャリストは国内外で引っ張りだこです。
哺乳動物の細胞の中にも品質管理のスペシャリストがいます。それが糖鎖です。
糖鎖はグルコースなどの単糖が複数個連なった化合物で、タンパク質や脂質などの生体分子に結合し、
生体分子を変化させたり機能を付加したりして、生体分子の品質管理や細胞内輸送、細胞間のコミュニケーションなど重要な役割をはたしています。

ドリコールオリゴ糖は、糖鎖の種類のなかでも一般的なアスパラギン結合型糖鎖修飾の前駆体として使われます。
ドリコールオリゴ糖は、細胞小器官の1つである小胞体の存在するドリコール脂質上に構築され、複数の段階を経て未成熟型から成熟型ドリコールオリゴ糖になります。
そして、オリゴ糖転移酵素によって特定のタンパク質に結合されます。
このとき、グルコースが十分に細胞に供給されると、成熟型ドリコールオリゴ糖が合成され、逆にグルコースが少ない環境(低グルコース環境)では、
ドリコールオリゴ糖の構築が完了せず、未成熟型ドリコールオリゴ糖が蓄積して、糖鎖修飾の効率が落ちることが知られていました。

理研の研究者を中心とする共同研究グループは、糖鎖の品質管理の仕組みに着目し、
低グルコース環境でのドリコールオリゴ糖に関連する代謝産物を調べました。
その結果、低グルコース環境では、未成熟型ドリコールオリゴ糖がピロフォスファターゼという酵素によって分解され、リン酸化糖鎖へと代謝されることが分りました。
この分解反応は、正常な量のグルコース環境では起こらない高度に制御された反応であることも判明しました。
さらに分解反応の制御の仕組みを解析したところ、低グルコース環境では、単糖を運ぶ役割をもつGDP-マンノースという糖ヌクレオチドの量が大幅に低下していることが分りました。

これらの結果から、低グルコース環境ではGDP-マンノースの供給量の減少によってドリコールオリゴ糖の構築が完了せず、
相対的に未成熟型ドリコールオリゴ糖の量が増加し、それがピロフォスファターゼによって速やかに分解されることが明らかになりました。
未成熟型ドリコールオリゴ糖の分解反応は、未成熟型の糖鎖の結合という異常な糖鎖修飾を防ぐための「品質管理機構」として働くことが示されました。

独立行政法人理化学研究所
グローバル研究クラスタ 理研-マックスプランク連携研究センター システム糖鎖生物学研究グループ 糖鎖代謝学研究チーム
チームリーダー 鈴木 匡 (すずき ただし)
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▽記事引用元 理化学研究所 60秒でわかるプレスリリース
http://www.riken.jp/pr/press/2013/20131112_1/digest/

報道発表資料
http://www.riken.jp/pr/press/2013/20131112_1/

2: 名無しのひみつ 2013/11/14 00:55:25 ID:1JtCFj88
理研て凄いな。次々と新しい事解明し、実現する。

3: 名無しのひみつ 2013/11/14 01:14:34 ID:zNSK/xSf
糖鎖分かる人の説明を待つか・・・

9: 名無しのひみつ 2013/11/14 10:12:42 ID:tXeqqGLF
>>3
いわゆる受容体の事が糖鎖。
インフルエンザウィルスとかも糖鎖がヒトの細胞とくっついて感染が成立。だったかな?
あと医療界では1世紀ごとにすごい研究が生まれる。
ワクチン、抗生物質、ゲノム解析ときて、21世紀は糖鎖が期待されるとかなんかで呼んだ。全部うろ覚えでごめんね。

だが一番の驚きは、俺のガラケーで糖鎖が変換できるトコwww

10: 名無しのひみつ 2013/11/14 10:38:51 ID:W7v2Fxwj
>>3
DNAから翻訳されるのがアミノ酸列(タンパク質)だけど修飾(糖鎖がついて)完成する
タンパク質って立体構造が重要(くっつく部分の形が変わるから)なんで糖鎖もかなり重要
で、糖鎖ってのはDNA上の情報じゃないんだけど、必ず同じものがついてる
(たとえばインターフェロン、虫で生産すると糖鎖が違うので人用には認可されない)

じゃなんでDNAで指定されてないのに、いつも同じ糖鎖くっつくのか?
ってのは実はよくわかってない……
この研究は、その糖鎖合成が均一化される機構の一部が解明された、ってことかな

5: 名無しのひみつ 2013/11/14 01:29:39 ID:+YLFkHvy
完成品を作る材料が不足したら中間品を壊して在庫整理するってだけではないのか?

7: 名無しのひみつ 2013/11/14 05:12:05 ID:zacUgbIZ
とっくに知ってたわ

8: 名無しのひみつ 2013/11/14 08:27:15 ID:S1F32eDz
糖尿病解決に繋がる話?

11: 名無しのひみつ 2013/11/14 10:43:38 ID:Q/F0dk+U
>相対的に未成熟型ドリコールオリゴ糖の量が増加し、それがピロフォスファターゼによって速やかに分解されることが明らかになりました。

相対的?

絶対的に未成熟型が増加してるなら、

>未成熟型ドリコールオリゴ糖の分解反応は、未成熟型の糖鎖の結合という異常な糖鎖修飾を防ぐための「品質管理機構」として働くことが示されました。

グルコースが足りてるほうが「未成熟型の糖鎖の結合という異常な糖鎖修飾」が増えるから、
品質管理機構でもなんでもないじゃねーか

12: 名無しのひみつ 2013/11/14 11:59:03 ID:ZwOR+CBs
>>11
グルコースが足りてる場合はGDP-マンノースが不足しないから未成熟型オリゴ糖度ドリコールが蓄積して、
未熟な糖鎖部分が他に転移してしまうなんて起きないわけで、不足時に未成熟型オリゴ糖度ドリコールの蓄積を
防ぐ意味があるんだよ。

18: 名無しのひみつ 2013/11/14 18:13:34 ID:Q/F0dk+U
>>12
蓄積かどうかは問題じゃなく、絶対的に未成熟型が増加してるなら「未熟な糖鎖部分が
他に転移してしまうなんて起きない」なんてことはない

19: 名無しのひみつ 2013/11/14 19:04:44 ID:ZwOR+CBs
>>18
相対的に多いのでない範囲では大丈夫なんだろ、そもそも転移酵素の方はそんなに比例して多くならないんだろうから
絶対的には多いけど相対的には多くないなんて状況がそうそうあるとも思えないけど。

21: 名無しのひみつ 2013/11/14 22:11:30 ID:Q/F0dk+U
>>19
>絶対的には多いけど相対的には多くないなんて状況がそうそうあるとも思えないけど。

え?化学反応では普通で、むしろそうじゃない場合のほうが稀

22: 名無しのひみつ 2013/11/14 22:31:02 ID:ZwOR+CBs
>>21
ドリコールの量には制限があるからどこまでドリコールオリゴ糖の蓄積を許すかは絶対量の問題だが、
転移反応で酵素が誤った基質を取り込むかどうかは酵素と基質の相対量の問題だろ?

15: 名無しのひみつ 2013/11/14 13:40:25 ID:5qhDHgIB
やっぱちゃんとしたところは綺麗にまとまった分かり易い文を書くなー
理解は出来てないけど

16: 名無しのひみつ 2013/11/14 14:12:30 ID:FVga64q0
北大の糖鎖研究は最近全く聞かないがやめちゃったのかな

20: 名無しのひみつ 2013/11/14 21:39:18 ID:cemMMbDH
>>16
なんか刑事事件に発展するらしいよ

17: 名無しのひみつ 2013/11/14 16:07:20 ID:UQGx9Nq7
この方面の研究が進まないと
遺伝子操作は本格化しないって事だろうなあ

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1384357965/